「第13回いしかわエコデザイン賞2023」で大賞を受賞した七尾高校との共同研究の調査結果の報告とレビュー会を実施しました。 開会に先立ち、七尾高校樋上校長より「この活動は河川水を汲み、その中に含まれているDNAを解析することで生息魚種を調べる環境DNAを用いて七尾市内に生息する魚類を調べたもので、この度、当活動の今年度の調査結果が整理できましたので、専門家の皆様におかれましては忌憚のないご意見・ご指導を賜りますようお願い致します。」とご挨拶を頂きました。

七尾高校の延田君からは種特異的解析でトキの餌となるドジョウと釣りで馴染みのあるアユを調査した結果を、当社の三納からは網羅的解析で生息する全ての種を調べた結果を発表し、30年前に行われた「石川の淡水魚類(1996)」と比較し種の増減や外来種の侵入について結果を報告しました。

七尾高校SSH主任の中村先生から「来年度以降の予定は奥能登地域の新規122地点を加えた合計172地点を七尾高校、輪島高校、能登高校等により能登地域全体をカバーできる高校生によるネットワークを形成し、調査を継続していきたいと考えている。」と将来計画が発表されました。

元金沢大学環日本海域研究センター坂井恵一様、元いしかわ動物園山本邦彦様、石川県水産総合センター石山尚樹様、のと海洋ふれあいセンター荒川裕亮様の4人の魚類専門家から、約30年間における魚類相の変化についての意見や今後の継続にあたってのアドバイスを頂き、当活動の今後の県内全域への展開について自信を持つことができました。

石川県立大学中谷内先生から、「当活動は「いしかわエコデザイン賞社会教育部門の大賞」を受賞していますので、当調査報告会及びレビュー会の結果を踏まえた報告書を石川県生活環境部に3月中には提出・報告させて頂きます。」と今後の予定を報告して頂きました。

樋上校長より、「このレビュー会は、能登半島地震被災1カ月半と復興の目途も立たない中で開催いたしました。この様な時期に開催すべきか大変悩みましたが、近い将来の復興の原動力となってくれる高校生による当活動の歩みを止めるべきではないと考え開催を決断いたしました。」と力強いお言葉を頂き、レビュー会を閉会しました。